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6次化

6次化(6次産業化)の話になった。ざっくり言えば1次の農林水、2次の加工業、3次の販売業を合体させて、生産性を高めるということらしく、1次産業からみれば農作物等が価値を上げるし、2次や3次産業から考えれば、商品の価値を高める。国やその産業支援をする団体から見れば、1次産業やその他の産業、地域が活性化するということを優先する。

ベトナムで革製品を製造できないかと視察にいったとき、現地で偶然出会った方々とお会いしていくうちにわかったのだが、ここは2次産業が活性化していて、材料の調達が難しい部分があるということ。そのため材料をどこかから調達してくることになる。それで、まずは現地で調達できる材料を使って、ベトナム特有の価値の高い2次産業を活用させていただき出来たのが、手刺繍によるイニシャルハンカチだった。

視察までベトナムという国を全然知らなかった。それで急に情報を収集する中で、日本人オーナーにしてベトナムで大人気のピザ4p’sを作り上げた方がいるということを知った。2年後、日本でそのオーナーのお話をお聴きする機会があったのだが、彼はこの6次化を丸っと実現させているんだなと今更理解した。

ピザにつかうチーズがベトナムに流通していない。イタリアから空輸すると品質が保持出来ないしコストも高い。それならばと手探りでチーズを作る事を決める。最初は牛乳を探して牧場へ行っていたが、今では牧場に牛を飼い、チーズは製造を整えてパッケージ化。現在はコンビニにそのチーズが流通しているのだ。ベトナムにコンビニが増えるタイミングもちょうど合っていたんじゃないだろうか。牛を飼うきっかけは、チーズが美味しくなる環境を整えて質の高い素材を作るため。

色んな方の立場で色んな進め方があるだろうが、何が一番大切なのか感じることの多いニュースが溢れていて、それが意外と身近にあることを考えると、やはり答えも近くにあるのかもしれない。