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好色一代女

ご招待を受けてテアトル銀座へ。仕事をぎりぎり片付けて、18時からの3時間、井原西鶴原作、佐久間良子主演の好色一代女を観る。好色一代男と違って、一代女はどんどん落ちぶれていくわけで、私としては色欲にどっぷり浸かった女の最後の懺悔と馴れの果てというものをしかと見届けようと決め込んでいたけれど、懺悔という言葉は出るものの、「まったく懲りない女」のまま幕を閉じ、結局この女の業は、てんこ盛り状態。非常に後味が悪い。美しさを失って老いぼれても懲りないこと自体が生き恥だというならば、納得できるのかもしれないけれど、このお芝居を観ていたら、女性の母性や慈愛というものが恋しくてたまらなくなる。女らしさというものを、色気と捉えられてはたまらない。現代女性の方が、このお芝居を理解できるという意見も多いようだけど、本当にそうなのかな・・・。