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制作こぼれメモ 裁断所

朝から裁断所。目の前で抜いてもらう必要があり、現場へ。最近、ヌメ革が思ったときに手に入りにくく、タンナーで生産中から予約しておかないと、入荷と同時に売り切れることがある。裁断で万が一失敗すれば、代わりの革も入手できず、手詰りになりかねない。

職人とあれこれ話しながら、裁断箇所をチェックするが、裁断する型が大きければ大きいほど、難しい。革は天然なので人間の都合の良いように、傷やシワが一つも入らないということはほとんど無く、何を傷とみなすか、味とみるか、革を選ぶ理由は何なのか、そんなことを考えさせられる瞬間だ。生きた証をどう捉えるかは人間でも価値観は様々だが、革を好きだとおっしゃる方々のそれらを丸っと含めて好きだという気持ちに支えられている部分が大きいのかもしれない。