コンテンツへスキップ

エレガンス・カードケースができるまで4

card01今度はマチの部分です。シャンタンを貼付けて、上部を「へり返し」して接着したら、真ん中で折り曲げて、金槌でトントン叩いていきます。綺麗な折れ目が入りました。

card02次は、念引きです。革のフチに添って、線が入っているのが、お視えになりますでしょうか?この作業によって革の締まりが良くなりますし、飾りにもなっていますが、高級品やハンドメイドの製品に使われるこうした技術には、専用の道具が欠かせません。このコテは、おしりに電気コードがついているタイプのものになりますが、こういった道具は、職人の減少と比例して、どんどん手に入りにくくなっています。

card03線を「念」と呼ぶことを初めて知ったとき、私にはこの作業がとても尊いものに思えました。そして、念というのは革質によっては熱を加えないと入りません。このシュリンク革のように、クローム鞣しの革は、コテを適温まで温めて丁寧に念を引いていくのですが、「念が入りにくい革には、”熱”を加える」こんな職人の一言に、胸がドキドキして、それは今でも静かな音でずっと続いている気がします。

人気ブログランキングへ

熱を伝えるには道具と技術が要る・・・深いです(´- `*)