コンテンツへスキップ

忘れられないもの

103昨晩は十五夜。遠くにある月を眺めて愛でるこの日に、私は両親のことを考えていました。いつも遠く離れているので、なかなか望むことをしてあげられないのですが、ちょうど1日違いで連続している両親の誕生日が十五夜と重なったのです。母への贈り物は、直接試着してもらいたいものなので、また会えた時のお楽しみプレゼントということにして、まずはサプライズでケーキを届けることにしました。
私が幼い頃、名古屋にとてもおいしいケーキ屋さんがあって、誕生日にはそこのバースデーケーキを用意してもらっていました。知る人ぞ知るというお店でメジャーではありませんでしたが、それはそれは楽しみだったのをよく覚えています。小さい頃に食べたその味というのは、大人になってどんなに美味しいものに出会っても忘れないもの。そのお店のケーキを是非届けたい!と思ったのですが、移転していてNTTで調べてもわからない。あれこれ調べていると、どうやら息子さんが引き継いで、店名も変わってお店が大きくなっていることがわかりました。しかも実家の近くへ移転していたのです。テレビにも紹介されて、今では行列店とのこと。とっても嬉しいニュースです。そして届けてもらったケーキを食べた両親から、この写真がメールで届いたのですが、世代交代した息子さんが焼いたケーキは、30年以上前のそれとまったく味が変わっていなかったとのこと。新しいケーキや人気のコンフィチュールを研究開発しながらも、守破離をバランスよく行って、より多くのお客様を喜ばせているようでした。これまで生きてきて、ケーキ屋さんにこんなに感謝感激したことは無かったように思います。ただ脈々と受け継ぎ進化させる中で、守り抜くものがあり、それを求め記憶している人々がいて、その存在がとても尊いものに思えました。家庭の味というものは、そういうものなのかもしれませんね。

人気ブログランキングへ

ロウソクの本数を聞かれて、何と答えていいかわかりませんでしたが(笑)